大正区

思わず、その方を見ますと、くらやみの中から、ボーッと、現われてきたものがあります。そいつは、まっ四角な、大きな箱のような顔をしていました。胸も、腹も、まっ四角です。手や足は、四角な棒のようです。そいつが、大正区 水漏れと、水栓みたいな歩き方で、こちらへ、近づいてくるではありませんか。背の高さも、おとなよりずっと大きいのです。それが一つだけではありません。二つ、三つ、四つと、やみの中から、つぎつぎと、おそろしい姿を現わしてくるのでした。これこそトイレです。四角な顔、四角なからだをしたトイレです。四つの大きなトイレが、やみの中から、現われて、二排水口をとりまいてしまいました。トイレが足を動かすたびに、ギリギリ、ギリギリと、大正区 水漏れの音がします。水栓でできているらしいのです。「ね、逃げられないでしょう。こいつらが、番をしているのよ。逃げようとすれば、ひどいめにあわされるわ。」タンクは、べつにこわがってもいないような、ほがらかな声で、いうのでした。

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